小同心クラック

20121118

メンバー:S君、あきら

天候:曇り

記:あきら

 赤岳山荘(625)→赤岳鉱泉(805)→小同心クラック取り付き(1030)→横岳(1240)→硫黄岳(1345)→赤岳鉱泉(1450)→赤岳山荘(1625)

 

 渋滞と悪天のために取り付き敗退したのがちょうど10年前。10年越しの念願というにはいささかせこいルートだが、冬山の足慣らしとしては適当だろうと行ってきました、小同心クラック。でも、どう考えてもこのルート、クラックじゃなくてチムニーだよね。

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 当初は土日で小同心クラックと中山尾根を登るつもりだったが、土曜悪天のため日曜日帰りに変更。「それじゃあ日帰りで2本とも登っちゃおうぜ」という提案は冷静なS君にあっさり却下され、普通に小同心クラック1本を登ることにする。

 当日は4時起床のつもりが2時間近く寝坊してからのんびり出発。登山者は少ない。赤岳山荘までの道に雪はなかったが、その上には積雪あり。

 大同心沢から先行者のトレースを辿ってアプローチ。天候は今一つで展望なし。

あきらリードで1P目。簡単なフェースからチムニーに入る。傾斜は強いがホールド・スタンスが豊富だ。快適でとにかく面白い。

チムニー楽しいなー。世の中のルートがすべてチムニーだったらいいのになー。アイゼンでの岩登りも楽しい。今度アイゼン付けて小川山で登ってみようかな。

フォローのS君は私よりはるかにクライミングがうまいはずなのだが、どうやらチムニーは苦手なようで、げっそりして上がってきた。もはや戦意喪失状態みたいなんで、以後も自分がリード。

2P目は最初がチムニー。10mほど支点が取れずにランナアウトするが、全く落ちる気がしないので気にならない。中間部で被り気味の短いチムニーがこのルートの核心で、ここだけは少し頑張って越えた。フォローのS君は死んだ魚の目のようになって、もはや別人である。一方の自分は楽しくて仕方ない。自分が登れてパートナーが苦労するというシチュエーションは気分が良い。フフフ…。

3P目は階段状を少し伸ばして小同心の頭に出て終了。ここでロープを解き、その後1か所やや傾斜の強いところがあったものの、ノーロープで主稜線の横岳に出た。

それなりに風の吹く中、硫黄岳経由で下山。赤岳鉱泉まで降りると、今更ながら主稜線からガスが取れてはれわたっていた。まあ、本日のそれなりに寒い状況はトレーニングと考えれば良かったけどね。

振り返れば、楽しかった小同心クラックも実質2ピッチでグレード的にも初心者レベルに過ぎない実にチンケなルートだ。八ヶ岳は基本的にゲレンデチックでそれ自体が目標になることはないが、ちょっと1日日程が空いてしまった時の骨休め的な山行や、より大きな山登りに向けてのトレーニングや実験の場としてはいいかもしれない。

 

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